毎日が同じだった。同じ事の繰り返しだった。何の変化もなくて。同じ様にご飯食べて。同じ様にトイレして。同じ様に学校に行って。いつもと変わらなくて。何もかもが。
毎日抑えきれない程の哀しみに押しつぶされそうになる。一緒にいないと不安になる。苦しくなる。寂しくなる。
嫌だった。ずっと。一人でいるのが。悔しかった。一人に見られるのが嫌だった。だから、YやO達といる。自分は弱虫なんだって。寂しい人間なんだって。思われたくなくて。だから、一緒にいる。出来るならTやO達と楽しくお弁当食べたいょ。一緒に話とかしたいょ。一緒に笑いたいんだょ。そんな事さえ出来なくて。どんどん自分を追い込んでる。悪いのは自分なのに。全部自分が悪いのに。全部、自分が壊したのに。みんなを恨んでる。悔やんでる。嫉妬してる。どうしようもなくて。助けを呼べなくて。でも、ホントは助けてって言いたくて。
体育の時間、Yに聞いてみた。「ウチらって、友達だょね。」他人が自分の事をどう思ってるなんて分かんない。分かるわけない。自分は、自分自身の事で精一杯なんだから。返ってきたのはあいまいな返事だった。覚悟はしてた。でも、笑いとばされた。当たり前だけど。ちょっとは期待してた。何にも言えなかった。自分は、この人と生きてる世界が違うんだって思った。一緒にはなれないんだって。
昼休みが終わった次の時間の地理の時間。楽しいはずの地理の時間。この日は違った。
「あたし、U‐ЯAと仲直りしたい。」
Oに言われた事。夏休みから今までずっと一人だった。ずっと耐えてた。でも、正直Oも寂しかったんだょ。助けて欲しかったんだょ。叫びたかったんだょ。訴えたかったんだと思う。一人が好きな人間なんて滅多にいない。だから、友達を作るんじゃない。だから、グループ行動するんじゃない。一人でいるって思われたくないから。友達がいないって思われたくないから。だからじゃない。
Oの話をしてた。U‐ЯAは、複雑だった。正直。どうすればいいのか。戸惑ってた。
不意に思い出した心理テスト。Tにしてもらった心理テスト。期待してたのに。少しは、思ってたのに。信じてたのに。でも、違った。Tは僕を必要としていない。分かった。Yは言った。嫌いだって。率直にそう言った。笑いながら。見下しながら。一緒にいるのが友達じゃないって。そう言われた。何も言えなかった。悔しかった。言い返せなかった。お前を好きになる人なんかいないって。クラスでお前を好きな人なんかいないって。そう言われた。その言葉ひとつひとつが、グサグサと刺さった。上部だけの友達なんかいらない。友達面されるのなんか真っ平なんだって。自分はそう思ってきた。Hも。Yも。Oも。Tも。みんな、そうなんだって。同じ考えなんだって。そう考えると、涙が出た。別に泣きたかったわけじゃない。なのに、何故か止まらなくて。泣きたくないのに、涙があふれちゃって。どうしようもなくて。みんな、無理に話合わせてるんだって。ホントは嫌がってるんじゃないかって思って。あの笑顔はウソなんだって。信じたいのに。嫌いになりたくないのに。この世の全てが嫌になりそうで。好きでいたいのに。みんな。みんなが、離れてく。僕の側から、離れてく。変わってく。地理の時間、一人で大泣きしてた。声出して泣いてた。泣いたらスッキリするから。だから、泣いてた。人前で号泣するなんて滅多に無いのに。泣かないって決めてたのに。何故か、感情があふれでた。止められなかった。U‐ЯAは、慰めてくれた。すごい幸せだった。自分は幸せものだと思った。別に、知らない人とかに言われるならいい。でも、一番嫌なのが、HやTとかの、自分が一番大切な、自分の信じてる人にイヤミ言われるのが一番くるんだょ。笑いながら、キモいっていってるけど。表面では笑ってるけど、実際はかなり傷付いてる。Iさん達とふざけてる時。嫌われたくないからだょ。だから、わざと明るく振る舞ってるんだょ。だから合わせてるんだょ。これ以上何も失いたくないから。だから、笑ってるんだょ。知らないでしょ。そんなこと。別に、同情して欲しいわけじゃない。ただ、一緒にいたいだけ。笑っていたいだけ。一緒にいたいだけなんだょ。
ただ、それだけなんだょ・・・