「…好きな人ができた。」
そう告げられました。
続けて
「だからYに申し訳ない。どういう風に接したらいいかもわからん。いきなりこんなこと言って受け入れてっていうのもおかしいし、ほんまにYのことが大切やから、傷つけたくなかったから」
と言われました。
俺はその時にはすでに号泣で収拾がつかない状態だったけど、あくまで平然を装って、「いつかこういう日がくると思ってた。しょうがないよ。」 そうTに伝えました。
そして「もう俺とは関わりたくないんか?」と聞くと、
Tは、「関わったら辛くなる。なんで怒らへんの?怒ってや。 俺、悪いことした。」といいました。
正直怒るという感情は沸かなかった。それどころかそのときは頭が真っ白になるってこういうことをいうのかっていうぐらい頭の中が真っ白になってて、今でもその時自分が言ったこととかよく覚えていないぐらいの状況だったから。
結局本人が言いたかったのは 「俺のことが大切だからこれからも関わっていきたいけど これ以上俺のことを傷つけたくないし これ以上自分に執着してほしくない。じゃないとお互い辛くなるだけやから。だからさよならをしたい」 そういうことでした。
俺は「もうええから。友達でおろうや。おれのことはいいから。今ここで関係を断って連絡できなくなったら、それも後悔するから。Tは辛いか?このまま友達の関係を続けていくこと。」そう聞くと、「辛い。」と。
それはなぜかときくと、「これからもずっと好きでいたいから。 大嫌いになりたくないから。Yに嫌われたくないから、大嫌いになられたら辛いから。」
Tはそういいました。
そこで俺は、「かまわへんて。嫌いやったらさっきの話聞いた瞬間に即行でブロックしてるわ(笑)」と言うと、Tはまたlineで俺を追加してきました。
もうその時点で本当に相当ショックでどうしたらいいかわからない状態だったけど、あえて元気を装って俺から電話をかけました。 こんな状況で何で自分から電話をかける気になれるのか自分でも不思議に思ったけど ただTの声が聞きたいという思いで電話をかけました。
ビデオチャットの向こう側に映るTは暗い顔をしてました。
そしてTは一言 「ごめんな」と。
俺は 「よかったやん。好きな人できて。俺と違って男らしくて頼りになる人やろ?」って聞くと
「そうかもしれない。」と。
実はTと関わってるうちに、男だったらこういう人が好きやろうなっていうのを段々わかってはきていました。俺の初めての告白を断るとき、「今は恋愛感情はない。当時好きだったのはYのことが支えになってからだと思う。」そう言ってたんで、多分Tには頼れて引っ張ってってくれる存在の人がほしかったんだと思います。
でも 俺にとっての本当の地獄はここからでした。