先輩は全てを片付け終わると窓から周りを見回してスタスタと教室から出ていった。
俺は足音が遠くなったとこで静かにロッカーから出た、廊下の向こうにはS先輩、窓が開いていた教室に入っていった。
音も聞こえなくなり、窓が開いていた教室を確かめに行くと、先輩はいなかった!
ふーっ、どきどきした(笑)って思って一息ついた。
ついでに外にいる友達に電話をして、パソコン室に先生が残ってたから、やめ!うまく出るから少し時間かかるとごまかして時間を作った。
そして、先輩が来た教室に戻った。
袋もタオルも消え、Tのロッカーにはきちんと戻っていた。
なんか怪しく思い、Tの水泳道具に興味はなかったが袋を取り中身を机に出していった。
タオルにサポーター、Tの小せぇな(笑) そして水着。ヌルっ、、、。
あれ?なんだ?
水着がヌルっとした。
うん?
広げてみた。
するとTの水着の前側がヌルヌルと染みになっていた。
てか染みも広い。
さすがに中3だし、俺は状況的に理解した。
これは先輩の、、、
でもどおしてTの水着を履いてここに、、、
先輩ってもしかしてそんな趣味??
笑いもあったが恐くなり急いで水着を戻し校舎から出た!
頭はゴチャゴチャだった。
先輩が。Tの水着を。水着にアレが。
のちにみんなと合流したが、なんだか話すのが恐くてみんなには話さなかった。
何よりも不思議な目撃で、先輩のことだしとても笑い話にできなくて黙っておくことにした。
それから数週間のある夜。
帰りに中学の門の一本道を歩いていると、S先輩と俺の1つ上のK君が前から原チャを2ケツで走って来た。 あっ、先輩。
あの夜見たことを思い出してしまったが、なに食わぬ顔で、こんばんわっす。
先輩とK君はコクりとアゴで返事をしてそのまま門の近くに止まった。
俺は家の方向に一本道を曲がり、門にたむろか?K君と仲良いんだ?、って思った時だった。
先輩が履いていた水着の持ち主Tと今うしろに乗ってたK君が頭で交差して足を止めて考えた。
TもK君も身長が低い。体も細い。それに、ジャニ系?だ!!!
まさかっ!と思い、角から門を覗いてみた。
2人の姿は無く、門の近くに原チャだけがあった!
また校舎に?
でも今度はK君も?
なにかあるんだ、と思い急いで門まで行きコソコソと前に窓が開いていた教室が見えるところまで行ってみた!
やっぱり!
2人は昇降口の屋根にいた!先輩は窓を開けようとしていた。
やっぱり中に行くんだ!
2人が中に入って行った。
俺はすぐに後を追い屋根に登った。
前とは違って先輩が居るのがわかってるからかなり緊張してた。
カラ、、、カラ、、、とゆっくり窓を開けてサっと中に入った。
静かな校舎だけど、先輩たちの足音が聞こえた。
そーっと廊下を見ると、先輩とK君がまたTの教室に入るのが見えた。
尾行したのがバレたらボコボコにされるって思って躊躇したが、なぜかバレない自信が強く、2人が居る教室の隣まで行くことにした。
忍者みたい(笑)な動きでコソコソと隣まで行って、息を潜めて2人の会話に耳を集中させた。
俺は友達には言わないものの、もうS先輩はそういう趣味の人って思っていたからTと似たK君と校舎に忍び込んだ時点で変なことを想像していた。
だから尾行したんだと思う。
続く